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若山内科

〒444-0046
愛知県岡崎市連尺通3丁目2番地
電話:0564-23-2102
FAX :0564-23-2102

診療時間

午前 9時〜13時
午後 3時〜 6時

休診日

水曜日午後・土曜日午後、日曜日・祝祭日

 

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お知らせ

1)高血圧

血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことです。血液を送り出す時の「収縮期血圧(最高血圧)」と心臓が拡張したときの「拡張期血圧(最低血圧)」で成り立っています。

一般的に、収縮期血圧が140oHg以上、拡張期血圧が90oHg以上のとき、高血圧と診断され、現在日本では約700万人が治療を受けていますが、未治療の人を含めると約3000万人の患者がいると言われています。血圧は、心臓から押し出される血液の量(心拍出量)と、血管の太さ・血管壁の弾力性によって決まります。血液の量が多ければ血管の壁には強い圧力がかかり、高血圧になります。また、末梢の血管がなにかしらの理由で収縮したり、または血管が硬く細くなると血圧が上がります。高血圧の人の大部分は、血圧を上げる原因を特定できない「本態性高血圧」というタイプですが、腎臓や神経系などの何らかの遺伝的な異常に、塩分の摂りすぎや過食などの生活習慣・環境の要因が加わって起こる高血圧もあります。

初期において多少血圧が高くても、自覚症状がないのが普通です。血圧がかなり高いときは、頭痛やめまい、肩こりなどが起きやすくなります。 高血圧状態では、血管の壁につねに強い圧力がかかっており、その圧力に対応して、次第に厚く硬く変化し、動脈硬化が進行します。その結果、血管の弾力性が失われて、血管内部はますます狭くなり、血圧がさらに上昇する悪循環に陥ります。この悪循環が続くと、やがて「合併症」が起こります。脳や眼(網膜)、腎臓などの細い血管で変化が現れやすくさらに、高血圧が長期間続き、太い血管の障害が起きると、脳卒中や心臓病、あるいは動脈瘤破裂といった重い病気が起きる可能性があります。高血圧は、合併症が起きる前に治療を始めることが大切なのです。

検査の基本は血圧測定です。血圧は時々刻々と変化していますから、現在では診察室よりも、同じ時間帯に同じ状態で測定される家庭血圧が、合併症を予防する上で重視されています。通常、家庭血圧のほうが診察室血圧より安定しています。なお、病院で測ると家庭での測定値よりもかなり高くなる人がいます。これは「白衣高血圧」といって、医師や看護師に囲まれることの緊張によるものです。

病院では血圧以外に、眼底検査で血管の状態を確認したり、心電図検査、胸部レントゲン検査、血液や尿の検査で合併症を調べます。
一般的な血圧コントロールの目安は収縮期血圧と拡張期血圧がそれぞれ140/90oHg未満です。
高血圧は、生活習慣に起因することが多いため、まず日常生活を見直すことから始めます。
高血圧治療の目的はあくまで合併症を防ぐことです。血圧を下げるのはその手段に過ぎません。塩分の多い食生活や肥りすぎを放置し、薬で血圧だけ下げたとしても、治療の意味は半減してしまいます。

一番のポイントはやはり減塩です。塩分は水分を引きつける作用があり、そのため血液量を増やしますし、同時に血管を収縮させ血圧を上げます。急に厳しい減塩に取り組むと続かなくなりますから、無理のない程度の減塩から始めましょう。1日1gの減塩で収縮期血圧が約1oHg低下することが報告されています。

運動は、血管を広げて血行をよくし血圧を下げます。また、減量やストレス解消にもよく、高血圧の治療には欠かせません。ただし、急に激しいスポーツを始めるのではなく、ウォーキング(早歩き)などの毎日気軽にできる運動から始めましょう。

精神的ストレスは、血管を収縮して血圧を上げます。かといってストレスをすべて排除することなど不可能ですから、趣味や社会活動などの気分転換になる時間を作ってみましょう。また、疲れた心を休めるため、睡眠は十分とりましょう。

アルコールは少量なら血圧を少し下げますが、飲みすぎると血圧が上がり心臓の負担も増えます。目安として、1日に日本酒で1合、ビールなら中ビン1本までがよいといわれています。

喫煙は血管を収縮させたり血管壁を傷つけ、動脈硬化の進行を早めるので、合併症の危険がより高くなります。 これら生活習慣を見直し、是正しても十分に血圧が下がらない場合は、降圧薬が処方されます。降圧薬にはいくつかの種類があり、病状に応じて処方されます。それぞれに服用の注意点、現れやすい副作用などがありますから、医師や薬剤師の説明をよく聞いて、正しく飲み続けましょう。

なお、「薬を飲み始めると一生飲まなければいけないからまだ飲みたくない」という方がいますが、これは本末転倒な言い方です。なぜなら「薬を飲まずにいれば高血圧が治る」わけではないからです。

高血圧は、自覚症状がなくても合併症が進行する怖い病気で、その合併症を起こさないために薬を飲むのです。ただし、人によっては薬を減らせたり、服用を一時中止できることもあります。薬物治療を始めるときは、数か月かけて少しずつ血圧を下げていきます。急に血圧を下げると、活力がなくなり生活の張りが失われたり、脳梗塞の危険がやや高くなるからです。このため最初のうちは、作用が弱めの薬が少なめに処方され、全身の状態をみながら薬の量や種類が調節されます。「きちんと薬を飲んでいるのに血圧が下がらない」といって通院をやめたり病院を変えたりすると、いつまでたっても適切な治療を始められません。 薬は指示どおりの服用を心掛けてください。例えば家庭血圧の結果から自己判断で飲んだり飲まなかったりするのは、血圧コントロールを乱し危険です。

なお、薬を飲んだあとにめまい・ふらつきなどの異常を感じたり、発疹・かゆみなどが現れたら、どんなことでも構わないので、主治医に伝えてください。

治療を続けていて血圧が安定してくると、気がゆるみがちなもの。でも安心しきってはいけません。一度高血圧になった人は、もともと血圧が高くなりやすい体質ですから、しばらく薬を中止していると、再び高くなることが多いからです。たとえ今、薬を飲まずに血圧をコントロールできているとしても、血圧の変化を見逃さず合併症を予防・管理するために、定期的な通院を欠かさないようにしましょう。高血圧はありふれた病気です。高血圧が見つかったら、一病息災のつもりで気長に自己管理を続けていってください。合併症さえなければ、健康な人と変わらない人生を送ることができるのですから。

 

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